GCUで働く看護師が担う役割
GCUはある程度状態が安定した赤ちゃんを受け入れていますが、それでも出生時には体重が500gに満たないなど非常に未熟なケースも多く、看護師には専門的な知識と技術が求められます。何らかの疾患を持つ赤ちゃんも多く、成人のように疾患ごとに分野が分かれているわけではないので、幅広く対応しなければなりません。看護師には、日々新しい知識と経験を積む姿勢が求められます。
退院に向けた準備や支援も、GCUで働く看護師が担う重要な役割の1つです。家族構成や住宅環境などを含めて、退院後の状況を想定しながら親子を支えていかなければなりません。赤ちゃんの状態によっては、退院後も医療的ケアを必要とするケースもあります。その場合は、GCUにいる間に何度も練習し、技術を習得してもらいます。退院後も安心して暮らせるよう、家族に対してあらゆる指導を行わなければなりません。NICUから入院している場合は長期入院になることも多く、家族はその間大きな不安を抱えながら日々を過ごしています。そのため、退院後の生活を具体的にイメージでき、不安が少しでも解消されるように支援をすることも看護師に求められる役割の1つです。病院によっては、家族が日常的に行う赤ちゃんへのケアが問題なく施されるよう、試験外泊をするケースもあります。
また、最近は小児専門の訪問看護ステーションが増え、より専門的なケアを実施する機会も多くなりました。そのため、GCUの看護師は他職種との連携や退院支援を行う調整役としても機能しています。
GCUで働く看護師の仕事内容
モニタの観察や点滴など、赤ちゃんの状態に応じて適時実施します。最新のデータを記録し、医師がいつでも確認できるようにしておくことも看護師の仕事です。また、GCUで行う検査は、ほとんどの場合病室内で実施します。そのため、安全に検査が実施されるように介助をしなければなりません。採血などの医療行為は、小さい赤ちゃんにとって非常にストレスが大きいものです。検査中は泣き続けて、その後に呼吸状態が不安定になるケースも少なくありません。そうならないよう、看護師は赤ちゃんの状態を常に観察し、ストレスの軽減を図ることもGCUで働く看護師の重要な仕事の1つです。
また、日常的なケアも看護師が担当します。授乳や沐浴、おむつ交換などを行います。小さい赤ちゃんの日常的なケアは、細やかな技術が求められます。加えて、赤ちゃんの家族も同時に支援します。長期的な母子分離が行われることが多く、その中で何らかの問題が生じるケースも少なくありません。それらを解決するために、状況によっては他職種とも連携しながら支援していきます。