NICUの看護師に求められるスキル
NICUで働く看護師には精神的・体力的な逞しさが求められます。気持ちを切り替えなければならない場面も多いでしょう。24時間体制で新生児を見守りますが、ベッドが常に満床であることも少なくありません。夜勤をこなしながら、異変があればすぐに対応しなければならず、休まる暇はないでしょう。忙しく大変な仕事だからこそ、それに負けない精神力・体力が必要です。
また、鋭い観察力と判断力も求められる現場です。異変を見落とすことなく、いざという時に適切な判断を下すスキルがなければ務まりません。日頃から細かい変化に気づける人は、NICUの看護師に向いているといえます。親に対して育児指導を行う機会があるので、コミュニケーションスキルも求められます。不安を抱えている親に対して、寄り添いながら精神的ケアを実施します。その際に重要なのが、相手に対する共感力・想像力です。
NICUで働く看護師の多くは、今後のキャリアや自分のやりたいこと、使命感などを強く持っています。それはやりがいにつながりますが、時には精神的に追い込まれることもあるでしょう。そういった時に求められるのが、ストレス解消のスキルです。ストレスマネジメントを上手く行うことで、やりがいを保ちながら働き続けられます。
資格について
NICUで働くために特別な資格は必要ありません。新卒の看護師をNICUに配属することも可能です。しかし、現実的にはある程度の経験や専門的な知識が求められます。緊急性の高い現場なので、あらゆる事態に対応できるスキルを持ち合わせていなければなりません。また、特殊な環境なので自分の適性を見極めることも必要です。NICUで働きたいのであれば、その病院のあらゆる病棟を経験した上で、看護師としての知識や技術を習得していく姿勢が求められるでしょう。そうすれば、すぐには配属されなくても、いずれはNICUで働けるはずです。
なお、特別な資格は必要ないと述べましたが、取得していると有利な資格は存在します。おすすめの資格は、「助産師」「新生児集中ケア認定看護師」「特定看護師」の3つです。助産師と新生児集中ケア認定看護師は、どちらも新生児やその親をケアする際に役立つ知識と技術を学べる資格です。また、特定看護師になると一般的な看護師よりも広範囲の医療行為を行えるようになります。これらの資格は、NICUにおける様々な場面で役立ちます。異動や転職をする際にも有利に働くでしょう。